水冷ワーゲン系のAT車は大抵クーラントでATオイルを冷やすオイルクーラーが付いている。
フォードなどでもラジエターの中に真鍮製のATFタンク付のモデルもある。
冷やすだけでなく、冷間時に既定の温度185Fまで早くATFを温めてくれる。
リアルタなどの重量車、またはトレーラー、ボートなどを引いたり、坂道を長時間上った場合に、
ATF温度が230F以上になるとオイルの組成が壊れてミッションにもダメージが起こる。
過酷な使い方をした時だけに温度が上がりダメージに繋がるだけではなく、
日本の真夏の渋滞も相当悪い影響があるようだ。
外付けの空冷オイルクーラを接続するためのキットもあるが、
センサーとスイッチだけで既定の油温にファンをコントロールするデーターもなく難しい。
また、空冷を付けたらミッションの調子が悪くなったと言う人もいた。
098ミッションはオイルポンプの能力が低く、外付けのクーラーにATFを回すほどの力が無いのか、
他の原因かはわからない。
一番良いのが、ラジエターファンを温度センサーでコントロールするだけでなく、
手動で3速または2速で回るようにスイッチをつけて、渋滞時には早めに冷やしてあげる方法がエンジンにとっても良いようだ。
ただし、大きなバッテリーや発電量の多いオルタネータが必要。
CVの場合はレジャーバッテリーに接続するリレーを切り、
オルタネータの能力を車本来の機能だけに使うことができる。
エアコン使用時にファンは低速で回っているが、圧が上がるか、温度が上がらないと2速、3速では回らない。
この辺りのセッティングが真夏の日本の渋滞には合っていない気がする。
または温度スイッチ、圧力スイッチが劣化していて、うまく制御されていないのか。
Eurovanはエキパイが後方にあり、エンジンルームも狭いので、排熱が悪い。
ボンネットのダクトの行先と位置を見ればわかるように、走っていないと全く排熱されない。
450Wと言うとんでもない大きさのファンが付いているのもその為だろう。
通常の日本車は100W程度。
T4のグリル廻りはスポンジなどできちんと密閉され、シュラウドやベリーパンでベンチュリー効果を高めているが、渋滞時にはファンだけの排熱で足りているのだろうか。
たまにベリーパンを外したり穴をあけて冷やすと言う記事も見かけるが、
エキパイを通って後方に逃がす気流の流れがなくなって、返って排熱がが悪くなるのではないだろうか。
日本の真夏の渋滞に合った排熱ではなさそうだし、サーモスイッチの設定もオーバーヒート気味。
しばらく渋滞しているとエンジンの振動が大きくなり、ダレてくるので、この前に手動でファンを回して冷やしてあげるのが良いようだ。
ACプレッシャースイッチ、赤/白 2速
ACテンパラチャースイッチ 黒/白 3速
2速では長時間回さないと余り効果なし
3速(最高速)で渋滞時に30秒ほど回すと、エアコンの吹き出し口が手が痛いほど冷たくなる。
現在は抵抗でファンをコントロールしているが、頻繁に回す場合はPWMのパルス制御にした方が、ファンにも車にも負担が少ない。